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母親の言葉に傷ついた過去はありますか?と聞かれたら、「ある」と答えた方は、もしかしたら、大人になったら、「母のような親になりたくない!親を反面教師に子育てをする!」と思っている方も以外と多いのかもしれません。今回の女性は、子どもの頃からの記憶にある母親像は「厳しく、融通が効かず、意地悪でわがまま」そう見えていました。ですが、母のダメ出しする姿こそ自分そのものだと思えると、自分を苦しめていた生き方を終わらせることが出来て解放され、母を見る目が変わりました。紐解くことで「生き方」が変わったことは言うまでもありません。

溝口 智子 さん 50代 女性 【愛知県】

仕事を最優先してきたのに・・・

良くなったかと思えばすぐに大変な状況に陥る。
おかしいと思いながらもこんな事を繰り返す日々でした。

コロナのロックダウン解除もあり取引先の受注数が急増。
本来ならば受注が増えることは喜ばしいことですが、予想を遥かに超える受注のペースに職場は大混乱。

人手を今いる人数でやり繰りしようとする会社。
私の担当する仕事も例外なく仕事が増えました。しかし人手は貰えず、ほぼ一人でやらなければならない状況。

もうお手上げというところまで来ても上司は更に「やってくれ」と言ってきた。
この時「おかしい」と思いました。

今まで自分のプライベートや体調よりも、とにかく仕事を最優先してきた私。
言っているのは上司ではない。
これは私と私のやり取りだ。
だったら言える。
初めて自分に「できない」と言えました。

出来る自分を感じたい!

すると翌日、事態が急展開。
私が望んでいた以上の人手が集まり、危機的状況を脱する事ができたのです。

ところがです。
そのままの人数で仕事が進められると思いきや、今度は別の仕事にどんどん人手が取られていき、結局私一人が残される状況に戻ってしまったのです。

この事を仲間との動画撮影の空間に出した時、仕事を頼まれた時の私の心境を聞いてくれました。
その問いに対し
「仕事をこなして出来る自分を感じた時が快感」と答えた私。

「出来る自分」に傾く私が浮き彫りになりました。

繰り返される「大変な状況」を作り出していたのは「出来る自分」を感じたい
私が硬く握りしめていた「出来ない自分」だったのです。

無能な両親が嫌い

そんな時、夜中に高熱と激しい腹痛に襲われました。

就寝前まで何の体調の変化もなかったのに…。

真っ先に頭に浮かんだのはコロナ感染。

家族から自分を隔離し、高熱と痛みに耐え
ながらかかりつけ医に相談しても、このご時世、発熱外来は予約でいっぱい。
自宅療養を余儀なくされました。

部屋の外では私を心配して声をかけてくれる両親。
しかし聞こえてくるのは、何をどうすればいいのか分からずただオロオロとうろたえる父と母の声でした。

父と母のこの無力で無能な姿が心底嫌い!!

今まで横目でチラチラと見ながら、でも直視しないようにしてきた父と母の姿が、体調不良で気力の無くなった私の目の前にバン!と突きつけられました。

と、同時に子供の頃の光景が脳裏に浮かびました。

走り回る医療スタッフの動き

熱を出して寝ている私。
忙しい合間を縫って私を起こさないようにそっと覗きに来てくれる母。

仕事から帰宅し真っ先に私の部屋に来て額にゴツゴツの大きな手を当ててくれた父。

それだけでとても嬉しかった。
何も出来なくてもそれだけでよかったのです。

父と母に映っていた心底嫌った「自分」をやっと見ることができました。

体調不良で何も出来ない、今の私。
それでも少しの回復に心から安心して喜んでくれる両親、上司、仲間。

出来なくても何の問題も無かった。

その後無事に発熱外来の予約が取れ、クリニックに向かうと、そこには溢れんばかりの車の中で待機する患者と、暑い中駐車場を走り回る医療スタッフが目に飛び込んできました。

その医療スタッフを見た時、涙が溢れて止まりませんでした。

目の前を見ればわかる!

私はこんな顔で仕事をしていたのか。
次々舞い込む終わりのない不安。
助けを求めたくても求められない不安。
どこにも逃げ場のない不安。
抱えきれない不安の中に自分を押し込めてエゴを満足させるために自分を頑張らせてきた。
もう終わりです。

子供の頃に「自分は出来ない」と思い込み
父と母のような「無力で無能」にはなるまいと「出来る自分」を目指してきた。

その生き方に意味は無いと自分に言えました。

今までの私のミロスは「出来ない自分」から聞いていました。

これは繰り返していた目の前を見れば一目瞭然。

自分事では動かないと聞いていても何も分かっていませんでした。

喜び、楽しみ、笑う職場を創る!!

仕事とは本来、人の笑顔のためのもの。

そのために私は動く!!

そう思っています。

私の生きるバネ

いつもお世話になっている講師から幾度となく言っていただく言葉に、
「あなたはお母さんそのものです」

今回この言葉を聞いた時「もう無理だ」と白旗をあげた私でした。

母の様には絶対になるまいとする事が私の生きるバネでした。

自分ではそうできている、母とは真逆の人間なれていると思ってきました。

しかし、側から見た私は母と全く同じであることを教えていただき、半世紀近く頑張っても母とは真逆にはなれないのだとやっと諦める事ができました。

一挙手一投足にダメ出しをされて育った幼少期。

どうすれば母は許してくれるのか。

私の目に映る母は厳しく、融通が効かず、意地悪でわがまま…
とにかくその姿を見るのが嫌で嫌で堪らなかった。

だから私は母とは真逆の穏やかで優しい人間になろうと頑張ってきました。

その事だけをずっと考え、これもダメ、あれもダメと今度は自分が自分に対してダメ出しをする無限ループ。

この生き方に疲れ果てた時にいただいた講師からの「母そのもの」という言葉。

父と母のハーフである私。
母から受け継いだものを「違う」と嫌う事が自分を苦しめる生き方だったことがわかりました。

正しさを譲らないと・・・

そんな時、私の職場で社長と若い管理職が意見の食い違いから言い争いになってしまいました。

自分の正しさを絶対に譲らない若い管理職。
管理職の在り方を強い口調とキツイ言葉で話す社長。
両者は平行線のままでした。

しかし、いつもと何がが違っていました。
社長の発する
「これではダメだ」
「こうしなければダメだ」

「ダメだ」

これは私が幼少期に母から何度も言われていた言葉。
いつもなら過敏に反応して嫌で嫌で堪らなくなるこの言葉に全く嫌悪感を感じないのです。
むしろ「もっとこうしたら良くなる」という若い管理職のこれからの成長を願う親心にさえ聞こえました。

思いこみは見えなくする

その瞬間、幼少期からの私と母にピタリとハマりました。

これは母の思いだ…

元々ダメ出しなんてされていなかった!!
元々何の傷もついていなかった!!

幻想だったのです。

そして若い管理職の姿は今までの自分でした。

どんなに思ってもらっても自分はダメだと思い込んでいる者にはその言葉は届かない。
彼の話す社長像は驚くほどの悪者になっていました。

自分を見る目がわかる

自分の正しさを強化する度にどんどん母を悪者にしていった私と同じでした。同時に自分も悪者である事を与え続けていた。

そしてその母を見る攻撃的で厳しい眼差しがまさに自分を見る目でした。
人目が怯えるほど怖かった理由がわかりました。

「母のそのもの」である事知り母の思いを知り
人生の大半を占めていた苦しみが始めから無かったことを知った体験をさせていただきました。

ミロスがなければ私は母を恨み、自分を恨んで生きていくしかなかった。

こうして紐解けることが素晴らしい!

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