「無能な自分を変えたい…」「できることを増やしたい…」こんな悩みを抱える方は多いのではありませんか。今回の女性は、両親を見て無能な姿がとっても嫌いでした。ですがそのカラクリが分かることで、頼りたい時に頼れないから、無理をして頑張って生きていた自分を知り手放すことが出来ました。
無能を感じる所を嫌っていた両親からは、もう「愛」しか感じられないようです。
溝口 智子 さん 40代 女性【愛知県】
仕事を優先してきたのに…
良くなったかと思えばすぐに大変な状況に陥る。
おかしいと思いながらもこんな事を繰り返す日々でした。
コロナのロックダウン解除もあり取引先の受注数が急増。
本来ならば受注が増えることは喜ばしいことですが、予想を遥かに超える受注のペースに職場は大混乱。
人手を今いる人数でやり繰りしようとする会社。
私の担当する仕事も例外なく仕事が増えました。しかし人手は貰えず、ほぼ一人でやらなければならない状況。
もうお手上げというところまで来ても上司は更に「やってくれ」と言ってきた。
この時「おかしい」と思いました。
今まで自分のプライベートや体調よりも、とにかく仕事を最優先してきた私。
言っているのは上司ではない。
これは私と私のやり取りだ。
だったら言える。
初めて自分に「できない」と言えました。
出来る自分を感じたい!
すると翌日、事態が急展開。
私が望んでいた以上の人手が集まり、危機的状況を脱する事ができたのです。
ところがです。
そのままの人数で仕事が進められると思いきや、今度は別の仕事にどんどん人手が取られていき、結局私一人が残される状況に戻ってしまったのです。
この事を仲間との動画撮影の空間に出した時、仕事を頼まれた時の私の心境を聞いてくれました。
その問いに対し
「仕事をこなして出来る自分を感じた時が快感」と答えた私。
「出来る自分」に傾く私が浮き彫りになりました。
繰り返される「大変な状況」を作り出していたのは「出来る自分」を感じたい
私が硬く握りしめていた「出来ない自分」だったのです。
そんな時、夜中に高熱と激しい腹痛に襲われました。
就寝前まで何の体調の変化もなかったのに…。
真っ先に頭に浮かんだのはコロナ感染。
家族から自分を隔離し、高熱と痛みに耐え
ながらかかりつけ医に相談しても、このご時世、発熱外来は予約でいっぱい。
自宅療養を余儀なくされました。
両親の「愛」にふれる
部屋の外では私を心配して声をかけてくれる両親。
しかし聞こえてくるのは、何をどうすればいいのか分からずただオロオロとうろたえる父と母の声でした。
父と母のこの無力で無能な姿が心底嫌い!!
今まで横目でチラチラと見ながら、でも直視しないようにしてきた父と母の姿が、体調不良で気力の無くなった私の目の前にバン!と突きつけられました。
と、同時に子供の頃の光景が脳裏に浮かびました。
熱を出して寝ている私。
忙しい合間を縫って私を起こさないようにそっと覗きに来てくれる母。
仕事から帰宅し真っ先に私の部屋に来て額にゴツゴツの大きな手を当ててくれた父。
それだけでとても嬉しかった。
何も出来なくてもそれだけでよかったのです。
父と母に映っていた心底嫌った「自分」をやっと見ることができました。
体調不良で何も出来ない、今の私。
それでも少しの回復に心から安心して喜んでくれる両親、上司、仲間。
出来なくても何の問題も無かった。
不安を押し込めていたんだ!
その後無事に発熱外来の予約が取れ、クリニックに向かうと、そこには溢れんばかりの車の中で待機する患者と、暑い中駐車場を走り回る医療スタッフが目に飛び込んできました。
その医療スタッフを見た時、涙が溢れて止まりませんでした。
私はこんな顔で仕事をしていたのか。
・次々舞い込む終わりのない不安。
・助けを求めたくても求められない不安。
・どこにも逃げ場のない不安。
抱えきれない不安の中に自分を押し込めてエゴを満足させるために自分を頑張らせてきた。
もう終わりです。
無能を嫌って生きていただけ
子供の頃に「自分は出来ない」と思い込み
父と母のような「無力で無能」にはなるまいと「出来る自分」を目指してきた。
その生き方に意味は無いと自分に言えました。
今までの私のミロスは「出来ない自分」から聞いていました。
これは繰り返していた目の前を見れば一目瞭然。
自分事では動かないと聞いていても何も分かっていませんでした。
喜び、楽しみ、笑う職場を創る!!
仕事とは本来、人の笑顔のためのもの。
そのために私は動く!!