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小学生のいじめは、なぜ起きるのでしょうか?ということについて、こんなことが書かれていて驚きました。《子供を守る》には、いじめの原因から子供を引き離すようにしてください。また、学校を休ませる、学校を変えるなども1つの選択肢だと頭に入れておきましょう。でした。これでは、根本的な意味で、子どもにとっての解決策になるのでしょうか?今回の女性は子どもの頃に、いじめられた経験がありました。そんな女性がある取り組みにかかわったことで、子どもの頃の自分と同じ思いに気づくことで、いじめられた過去の体験が緩み癒されたのです。ご覧ください。

光永 由佳里 さん 50代 女性【長崎県】

ふざける男の子…

今回の5年生の班は、1回目に女の子と特別支援クラスの男の子が「馬鹿にしてる」「なめてる」と言い合うところから始まりました。

女の子はしっかりもの、男の子はいつもおちゃらけている子というイメージでした。

男の子は、何か聞いてもふざけるばかりで真面目に答えないことが多く、たまにちゃんと答えたから、もう少し深く聞こうとすると、「いえ、いいです」と、ふざけて答えないと言うことを繰り返していました。

3回目は、まず、先生方との寸劇で、子どもが「習い事を辞めたい」と親に伝えるやり取りをして、その続きを子供たちで、配役、セリフ、を考えて演じ、いかに親を攻略して「うん」と言わせるかというゲームをしました。

私のグループは、3人のうちの2人が実際に習い事を辞めたいと親に話した経験があったため、スムーズに劇の続きを想像することが出来ていました。

しかし、いつもふざけている男の子は、今回も周りの子の質問にまともに答えなかったりしていたので、皆、あまり気にする様子もなく話を進めていました。次第に続きをどう演じるのか!?2人がしっかりと流れを決め話し始めると、いつもふざけている男の子が、急に真面目な顔をして「僕もやりたい!」と言ったのです。

そして、その言葉に、他の2人は「じゃあ、なんの役をやる。」と、ごくごく自然に、すんなりと受け入れたのでした。

その男の子は、自分の役が決まったら「僕のセリフを言いながら教えて」と周りに伝え、真剣に取り組んでいました。

劇の最後の場面を決めていた時に、「お願いします。って頭下げたりはせんと?」

と私が聞くと、女の子は「頭は下げません!」と話してました。

しかし、本番で決めていた通りにいかず、両親役の先生方から、なかなか良い返事を引き出すことが出来ずにいました。

すると、女の子がアドリブで劇を進め始めたのです!

にもかかわらず、いつもふざけていた男の子は、それに合わせたセリフを言い、劇を進めて行きました。みんなの思いが、その場で一致し、自然と動き出したのです。

すると、「頭は下げません!」と言っていた女の子が自然に「お願いします。」と頭を下げ、最後はみんなで頭をさげていました。

目の前を通して自分を知る

結果その班は、みごとに両親役を説得し、了承の「うん」を引き出すことが出来たのです。

いつも、お互いを敵視していたように見えていた二人。

「皆の中に入りたい」と、自分の気持ちを言えた男の子と、「頭は下げません」という気持ちを切り替えることが出来た女の子、

2人がみせてくれたものは、皆の中に入りたいのに興味がないふりをしていた姿、こだわりを手放せなかった姿、どちらも自分の姿でした。

二人の姿、そして2人に対する周りの反応を見て、「受け入れてもらえない」だから「自分の本心を言えない」と、二重にかかったこだわりのロック、間違った自己イメージを手放せた!終わったのだ!と感じました。

最後に、子どもたちから、「楽しかった!」「いつもこんな風に、みんなと話したい!」「来年もよろしくお願いします!」と大きな声で伝えてもらい、ここにいる全員が同じ気持ちなんだ!と嬉しく思いました。

これからも、この新しい生き方のモデルケースを仲間と共にどんどん深めて行きます。

こうして「コミュニケーションラボ」の活動と日常のお仕事を同じくし、自分を知る毎日を楽しく生きることが出来るシステムを構築してくださったおかげで、この自分で生れてきて良かったと心から感謝申し上げます。

これからもよろしくお願いいたします。

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