かつて、「一生、許せない」と思っていた元夫と、彼女は再婚しました。
それは、ただのやり直しではなく、まったく新しい次元の“結婚”だったのです。
この体験を通して見えてきたのは、思いもよらない“内なる真実”でした。
父と母へのわだかまり、モラハラと感じていた夫との関係。
それは“外側の出来事”ではなく、“自分の内側の葛藤”が映し出されたものだった。
このストーリーは、過去を変えるのではなく、過去に意味を見出すことで、
「今この瞬間から人生を書き換えていく」ことができる、そんな新次元のリアリティを体現した女性の記録です。
『なぜ再びこの人と?』と思われるかもしれません。
でも、だからこそ伝えたいのです。これは“戦いの結婚”ではなく、“融合と創造”の結婚だったと。
Kさん 60代 女性 【熊本県】
夫との関係が変化したこと
私は、父と母のことをしっかりと見つめ直すことができました。
それは、同時に、これまで憎み、嫌い、声も聞きたくない、名前を見るのも嫌だと思っていた元夫のことでもありました。
離婚して16年。忌み嫌っていたあの過去が、一瞬にして消え去り、何もなかったかのようになったのです。
父と母を見つめたことで、私の内側はとても穏やかになりました。
そして、過去が終わったと同時に、新たなスタートを感じました。
そこで、ずっと避けてきた元夫との関係に、今こそ感謝の気持ちをもって向き合い、アクションを起こす決意をしました。
そのアクションとは、
・一番言いたくなかったことを伝えること
・誤解していたことを素直に謝ること
この2つを、自分自身のため、そして父母を超える私のミッションとして動こうと思いました。
元夫に「愛」を感じた瞬間
ひとつ目の、言いたくなかったことを伝える。
それは、彼に「愛」を感じた瞬間があった、ということでした。
30数年前、宗教にのめり込む私を何とか止めようと、暴力も振るってまで阻止しようとした元夫。
当時の私は、「そんなものに屈しない」という思いでいっぱいでした。
しかし、ある日、元夫と話していると、突然、その瞬間が訪れたのです。
一瞬の出来事でした。
その瞬間、私は彼に「愛」を感じたのです。
もし3次元の世界に「愛」がないのなら、愛情と言ったほうが良いのかもしれません。
あまりにも突然の感覚に驚きましたが、その瞬間、私は宗教をやめようとあっさり決めることができました。
しかし、その時のエゴは、決して「愛を感じた」ことを口に出してはならないと、心の奥底で強く誓っていました。
言ってしまえば、元夫が天狗になり、私がずっと弱みを握られたままになり、主従関係から抜け出せなくなると思い込んでいたからです。
その“言わない”ことを頑なに守っていた理由は、「負けたくなかった」からでした。
今ならわかりますが、私は男と女の権力争いを何十年も握りしめていたのです。
もうひとつ、誤解していたことを謝るべきだと思っていました。
結婚後しばらくして、元夫から「箱入り娘」「世間知らず」「俺がお前のブレーキ役だ」などと言われ、正しく導くために教育し直されたと感じていました。
当時の私は、これまでの人生を否定されているように感じ、責められていると思い込んでいました。
「私ではダメなんだ」という思いが積み重なっていったのです。
この2つを伝えることは、自分の男性性を知るための大切なことだと感じ、メールで連絡を取り、電話で話す日を決めました。
伝えることはただ2つ。
どんな反応があっても、そのまま受け取り、感じたことを伝えるだけ。
だから、5分か10分で終わるだろうと思っていました。
しかし実際に話すと、元夫は「なぜ今更?」「わざわざ言う意味はあるのか?」と、かつての私なら攻撃と受け取ってしまうような言い方をしました。
それでも、私の「ただ伝えたかった」という気持ちを受け止めてくれたのか、空間は次第に和らぎ、出会った頃の話や、なぜ私を選んだのかを話してくれました。
過去は塗り替えられた!
それは、今まで聞いたことのない話でした。
長男を妊娠した頃、中絶手術を考えたこと、家族になろうと決めたこと、宗教にのめり込んだ時の思い、暴力を振るった理由、離婚前後の思い…。
もし節目ごとに本音を話せていたら、こんなことにはならなかったかもしれないね。
コミュニケーションって、本当に大事だったね、と話しました。
気づけば2時間半があっという間に過ぎ、楽しい時間だったと感じていました。
5分か10分で終わるはずだったのに…。
長年抱えていた誤解や思い込み、言葉の足りなさからくる怒りが、すべて溶けていくのを感じたのです。
2時間半も話し、楽しいと思える自分に凄く驚きました。
その後も何度か電話やメールでやり取りをし、かつての戦いは何だったのだろうと感じるほど、恐れはなくなり、自然なコミュニケーションが生まれました。
普通でいられる安堵感に包まれ、過去は完全に塗り替えられたのです。
現実は幻想だと知る体験となりました。
本来の自分を取り戻す!
特に印象的だったのは、なぜ私を選んだのかという答えでした。
それはまさに「愛」でした…。
「この世界に二人だけがいると感じた。だから選んだんだ」と。
結婚して24年、離婚して16年、これまで一度も聞いたことのない話を「今」聞くという、時空を超えた感覚でした。
父からの愛を感じ、いつもそばにいるエネルギーを感じると、元夫との関係性はここまで変わるのかと実感しました。
《不在だった男性性が戻ってくる》とはこういうことなのかと、彼を通して内側の融合をより深く感じることができました。
講師との出会いをきっかけに、感情を切り離して生きてきた過去のエゴを少しずつ剥がし、本来の自分を取り戻しています。
それがあるからこそ、今の自分がある奇跡に感謝しかありません。
かつて目の前にいるだけでイライラし、目を背けたくなる相手に向き合うこと。
それが「自分の中に秘めた可能性を一気に広げる」という真実を聞き、改めて自分の歩んできた道を振り返るきっかけとなりました。
最も見たくなかった、最も嫌いだった、最悪の人。
その拒絶していた元夫を受け入れたことで、彼は《最高の理解者》となりました。
さらに、その夫との空間で新たな財が生み出されています。
再婚し、一緒に夫の実家へ引っ越しますが、そこではすでに様々なことが始まっています。
プロジェクト始動
夫が住んでいる地域は県内でも最も過疎化が進んだ場所です。
しかし、今、その地に、人が集まってくる新しい企画である、商業施設ができる話が、実際に動き出しました。
そのプロジェクトの責任者から、夫の土地を貸して欲しいと依頼が来たのです。
夫の土地に、財を出したい人たちがあちこちから集まってくる!というリアリティ。
再婚は一つの大きな”要” であったようです。
私たちが再婚し、私に会うことをこんなにも楽しみに待っていてくれていたの?と感じる程のご縁が繋がっています。
その地元のまちづくりプロジェクトの人たちに会うと、この土地に呼ばれたと感じるのです。
まさか自己紹介の場で、かつて“最も許せなかった人”との再婚について語ることになるとは思いませんでした。
けれどその体験こそが、私の人生を大きくひっくり返した“思考のテクノロジー”の証。
だからこそ、あえて皆さんの前で、赤裸々にお話しできたのは、”ミロス”によって私たちが【再婚できた】というのは夫の、お膳立てが前もってあったからこそなのです。
夫は人との境がありません。空気も読みません。ただ思いのままに突っ走り、人を巻き込んでいく力があります。
しかし以前は、それが、私には、子供っぽく思えて恥ずかしかったり、人の迷惑を考えないでハチャメチャな人だとしか見えませんでした。
その夫は町おこしのために1人で企画し、声をかけて、すでに市長との座談会を昨年1回目を開催していました。
今回は、町おこしプロジェクトチームでのプライベートな“飲み会” が、私たちのために企画されたのでした。
嫌で嫌でたまらなかった夫は、
私が私を拘束していたリミッターを外すための存在だった!
夫は私との大きな創造を具現化する、かけがえのない存在だった!
まるで、枯れた地に泉が湧き上がるように、新しいまちづくりが始まっています。
土地のエネルギーまで変わっているようです。
その過去では、厄介な子どもみたいな人、変わり者、常識外れにしか見えなかった彼ですが、
それは、ムードメーカーであり、誰とも境がなく友達になる。縁を繋ぐ抜群な能力でもありました。
コンプレックスは才能でした!
それはミロスの位置がなければわからないこと!
このシステムがなければ、これまでの人生全体を俯瞰することは不可能だったでしょう。
新たなスタートを切った私たちの今後が楽しみでしかありません!!
※あとがき
かつて「モラハラ」と感じていた夫の言動も、実はKさん自身が長年抱えていた“自己否定”が映し出されたものでした。
「私ではダメなんだ」「どうせ愛されない」と自分を攻撃していた意識が、そのまま現実に投影されていたのです。
だからこそ、相手を変えるのではなく、自分の内面に向き合ったことで、すべての関係性が変わっていったのです。
この体験を通して、「結婚とは何か」を根底から見直すことができました。
従来のように、価値観を揃え、幸せを築く努力をする関係ではなく、
お互いが“鏡”として、自分の内側にあるものを映し出し、気づき合い、認識し合うことこそが、本当の意味での「パートナーシップ」なのだとわかったのです。
ミロスがあったからこそ、夫婦としてのあり方を新しく創造できました。
彼女にとって「再婚」とは、過去をやり直すことではなく、“新たな次元で自分を生きる”という選択でした。
今、旦那様とともに、財までも生み出しているリアリティが始まっています。
あの苦しかった現実が、ここに繋がっていたとわかった今、ようやく彼女は「自分の人生に感謝できる」ようになりました。
この文章が、かつての彼女のように、過去や人間関係で悩んでいる誰かの心に届き、
過去も、関係も、そして自分自身も、すべてを再創造できるということ。
その奇跡を生きている今、彼女は心から人生に「ありがとう」と言えるのです。
”自分の中の可能性” に出会うきっかけとなることを願ってやみません。