皆さんは“理想の家族”ってどんな家族を思い浮かべるのでしょうか?「仲が良いこと」「会話が多いこと」「笑顔がたえないこと」「助け合える関係性」などなどあると思いますが、今日の女性は、ずっと「こんな家に生まれてこなければ良かった」と思って生きてきました。感謝の言葉も心の底から言えてはいませんでした。そんな彼女が、本当の「感謝」とは何かを知ったのです。どんな気づきがあったのでしょうか?
Yさん 50代 女性【愛知県】
周りの方の変化が羨ましい
人生が変容しているたくさんの人たちの姿に触れ、すごいな、いいな、と思いながらも、自分はどうなんだろうと思っていました。
ミロスの仲間や、講師の方からは、
「確実に変わってるよー」と言われても、今ひとつ強い実感がなく、
「このところ、静かで平穏な日々が続いてるなぁ」と思っている時に受けたカウンセリングで、
講師から
「あなたは、感謝したことがないよね。生まれてから今まで、一度も感謝したことないと思うよ。」と言われました。
それを聞いた私は、思いがけない言葉に、
「ハッ?感謝?」という感じでした。
「私って感謝したことがないの?」
そう言われて、自分のこれまでを思い返した時、「その通りだ」と素直に思えたのです。
言葉では(上辺では)いくらでも「ありがたい」「感謝しています」と言ってきたが、心の底から「ありがたい」と思ったり、「感謝です」と思ったことなどありませんでした。
両親を嫌っていた!
以前、こんな事がありました。実家へ行った時のことです。何気ない母との会話の中で母が言った事に対して私は、何故こんなに母に対して言い返したくなってしまうのか?を考えてみた時に母の口癖は
「私は無学だから」
「離婚しても働けるところはないから(夫からのDVにも耐えて家にいる)」
「真面目に働いてもそんなにお金はたまらない」
自分を下に落とすことによって自尊心を保っているように思えてきました。
無学とはいえ、3人の子どもを育て、一日も休みの無い商売屋で働き続けてきた体力と気力は大したものだと思うのです。お金がないと言いながら、私たち3人の子どもをしっかりと育ててくれました。しかし、母はそれを認めようとしない。
弱い母のような女にはなるまいと、男に負けないようにと必死に頑張ってきた私。
父のDVを受け続ける母を見て、泣くことしかできなかった私は、心の中で、父に対して「やめてー!」と言いながら、母に対しては「何で殴られ続けてるんだよー!」と怒っていた。
私は、父に怒りながら、同時に母にも怒っていたんだ。私は父だけでなく母のことも嫌っていた。私は、私を作っている大元の父と母それぞれに怒りを持ち、どちらも嫌っていたんだ。
だから、私は私が大嫌いだったんだ!とはっきりと知ることができました。
悲劇のヒロインは居心地が良い!
幼い頃から「この家に生まれてきたのは何故?生まれてこなければよかったのに」と考えていた私の頭にも心にも、感謝なんて感情、湧いてくるはずは無かった。
「私は不幸。私は苦しい。私はつらい。私は・・ 私は・・」
衣食住には困らず、健康なからだを持ち、希望の進路に進ませてもらいながら。
悲劇のヒロインは居心地よかった。
片側ばかりを見つめ続けて生きてきた。
講師の「何故生まれてきたとか、生まれてきたくなかったと言ってみたって、現に生まれてきて、今生きているのだから、そんなことを言っていてもしょうがないことに気づいたらどうですか。」との言葉に、
「本当だ〜」と思い、「何でこんな当たり前のことに、今まで全然気づかなかったんだろう?」と心底びっくりしました。
文句を言うのが暇つぶし??
さらに、「自分から見れば、あなたはとても恵まれているように思えるよ。」という講師の言葉に、ハッとしました。
自分の決めた親の元に生まれ、自分の思い通りに苦しい体験をしてきた。
パートナーと出会い結婚し、子どもを3人も授かり、夫や子どものことで悩めたりできる。
生活には困らず、家族は皆健康で…
安定しているところで、退屈しのぎに
小さな問題を作っては、文句を言って暇つぶしをしている。
本当にそうだ!…
何とありがたい日々。
私が私のことを、認める事がとうとう出来たのです。
この“自分で良いと…”。
全く違う受け取りに自分自身でも驚くほどでした。
そう思えた日から、食事を運んでいった時に、義母の口から「ありがとね」の言葉が何度も何度も出ているのに気づきました。
(今までも言ってくれていても気づけず…)
パチンコで儲けた夫に夕食を奢ってもらった時に、私は抵抗なく「ありがとうございます」と言えました。
今までの口先だけの「ありがとう」とは大違いでした。
もともと愛されていた
その後、受けたMWMコースのカウンセリングでも、私がミロスに出会うためにしてきた様々な体験のために、つらい役回りや嫌な役目を引き受けてきてくれた父母や祖父母、ご先祖様たち、夫や子どもたち。
私がどんなに悪態をつき、荒れ狂っていても、見捨てず、ずっと側にいてくれたことに気付いた時、自分がいかに愛され、守られてきたことかを知りました。
素直に“ありがたい”と思え、涙が出てきました。
今、私は初めて、“本当の感謝”を知るタイミングだったのだと思いました。
言葉は知っていても、真実を知らないことの何と多いことかを気づかせてもらっています。