（K･Kさん 60代男性 高知県在住）
突然裏切られるという体験。
それさえも母から受け継いだものだった。
そして、離婚の原因となった妻からの突然の裏切りには、自分が自分を裏切っている姿が映し出されていた。
ミロスシステムに答えを見つけた今、一番辛かった過去が感謝に変わりました。
『裏切りが感謝に変わるとき』
Lifeコース最終回の時にミラクルカウンセリングをセットで受講しました。
そこで初めてまさかの自分に出合いました。
僕の今までの人生を色々と遡っていくうちに、離婚した元妻や母の人生にまで繋がっていきました。
母と暮らし始めて一年半になりますが、母が何度も繰り返す話がありました。
母は８人兄弟姉妹の長女、高知の山奥にある田舎で、祖父母からとても可愛がられて育ったそうです。
母が小学3年の時、祖父母に大阪の親戚の所に遊びに行こうと言われて大喜びで一緒に行った時のこと。
大都会を楽しみ、いざ帰ろうとした時に祖父母からここの子供になると言われて、凄いショックを受けたということでした。
相当辛かったろうと思ってはいましたが、何度聞かされても、それは“母の体験”。自分とは切り離していつも聞いていました。
そこから講師に
「Kさんの今までの人生で最も辛かったことは？」
と尋ねられました。
出てきたのは、離婚する前、元妻から「好きな人がいて肉体関係まである」と言われたときのことでした。
「え～ウソやろう」
頭が真っ白になりました。
結婚する前から彼女はそのような事を最も嫌っていたし、
自分も「彼女に限ってそのような事絶対あり得ない」とも思っていました。
それに対して講師から言われたのは
「お母さんと同じ、“突然裏切られるプログラム”ですね」
そこで初めて母の体験と自分の体験とが重なりました。
突然親戚の子供になり、なかなか本音を出せず育った母、その母から生まれ育てられた自分。
確実に受け継いでいるものを感じました。
自分は二十歳頃、「世界の食糧難を何とかしたい！」と農業を学んでいました。
「世界中誰一人不幸な人のない社会」を造って行くという思想に出合って共鳴し、親の反対も押し切り、学校も中退してその組織に飛び込みました。
離婚した元妻は、そこで生まれ育った女性でした。
その組織では、子供を親から離して養育するという考え方があり、彼女も小さい頃、親から離されて育った体験をしています。
彼女と母が重なりました。
自分がその組織に入った頃はまだ貧しくて、組織以外のところに出稼ぎに行ったりしていましたが、これから自分たちの手でその組織を作り上げていくという喜びに溢れ、意気揚々と活動していました。
しかし人が増え、組織が大きくなって行くのと反比例するかのように、自分は精神的に苦しくなって行きました。
そして夫婦としても、その組織が目指している「真の夫婦」にたどり着くことはありませんでした。
元妻が表現してくれた「好きな人が出来た」は、僕の無意識の声でした。
彼女の姿は僕が自分自身を裏切っている姿が映し出されていたものであり、「離婚したい」と言った彼女の言葉は自分の思いそのままでした。
彼女のとった行動は自分の無意識が作り出していた。
僕は「彼女に嫌われたかった」
本当は「これだ！」と思って飛び込んだ組織から飛び出したかったのは自分だ！
カウンセリングを通し、自分の無意識を妻が見事に見せてくれていたことが理解できました。
自分の姿を映し出してくれていた元妻に感謝します。
最も辛かった体験が、感謝に変わりました。
その後組織から離れ、同じように離れた人たちと活動し始めましたが、結局は形を変えても同じものを感じ、そこからもまた離れました。
自分が求める世界がどこかにないものかと探し、あちこちに首を突っ込み、どっぷり浸かったりもしましたが、どれもやればやるほど苦しくなり限界を感じました。
そして、すっかり諦めきった頃、ミロスに出合いました。
もう８年になりますが、これまでやってきたこととは比べることさえできない、本当の答えがここに在ることを感じています。
今回のLifeコース期間中、今まで知らなかった父の姿も知ることができました。
三回目のLifeコースから帰宅したときに母が話してくれたのですが、父は終戦で満州から引き揚げてきた時、その引き揚げ者の隊長をしていたそうです。
僕が子供の頃見ていた父は、町内会のことなど何もかも全て母に任せきりでした。
自分がそうであるように、父も人前に出る事が苦手なのだろうとずっと思っていました。
その父が引き揚げ者の隊長をしていたとは。
具体的な仕事の内容はわかりませんが、引き揚げ者の人達が無事日本に帰れるように、皆の前に立っていたことと思います。
父への見方が一変しました。
つくづく一面だけを見て「こんな人」と思い込んでしまう自分の思考のパターンを思い知らされ、同時に自分の中の父が大きく輝きだし、とても嬉しくなりました。
Lifeコースの仲間たちと繋がり、思いを出し合い、たくさんのことに気付き合えた、本当に楽しい一ヶ月でした。
