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(U・Hさん 50代女性 神奈川県在住)

自分の自己否定の根源は、幼いころの海外生活で受けた差別体験や父親に信頼されていないという思い込みだったと気づき、天職だと思っていた翻訳の仕事が、自分を認めてもらうための手段にすぎなかったことをようやく理解できました。
今、ミロスシステムで本当の自分を知って行くことが楽しくて仕方がありません。


『自己否定から生まれた“天職”』

自分はなぜ生まれてきたのだろう?
なぜこの身体に生まれたんだろう?
何のために生きているんだろう?
ずっとこの疑問をもって生きてきた私がミロスに出合い、今たくさんの体験をさせていただいています。

半年前に参加したLifeコースの中で、女性が苦手か、男性が苦手かという話題になり、男女かかわらず人づきあいが苦手な私は「男も女も大っ嫌いでした」と思わず言ってしまいました。
ミロスの講義の中で、自分は父という男性、母という女性の遺伝子を半分づつもらって生まれてきた男と女の融合体であると聞いていた私は、自分の言葉に強烈な自己否定を感じました。
そして、さらにカリキュラムを受講していく中で、もう50年も前のことを思い出したのです

私の父は大手商社に勤める「転勤族」でした。
“家族は一緒に住むものだ”という父の信念で、私が大学に入るまで3年ごとに転居、転校を繰り返す生活をしていました。
海外赴任も多く、私は小学校低学年の3年間をアメリカで、そして高校の3年間をイタリアで過ごしました。

50年も前のことですので、学校に日本人もほとんどおらず、突然言葉も通じない環境に放り込まれた6歳の私は、どうしてよいかわからず、周囲の様子をうかがってからでないと何も行動できない人間に育っていきました。

当時英語が全くできなかった私は、勉強の遅れている子供たちのグループに入れられるのですが、そういったグループにはなぜか黒人の子供しかいませんでした。
差別という言葉すら知らないまま、自然と「白人」対「有色人種」という枠組みに取り込まれていったのです。
白人の上級生に待ち伏せされていじめられることもありました。
雨の中、水玉模様の傘を取り上げられて、濡れて帰った記憶は、今でもよみがえってきます。
そんな毎日を過ごす中で、無意識に日本人である自分が嫌い、背が低く、黒い髪で黒い眼をした自分がイヤ、と思い込み、白人も、そして黒人も、好きになることができなくなりました。
その後、高校時代はイタリアに滞在し、インターナショナルスクールに入りましたが、そこでも自分が日本人であることでつらい思いや悔しい思いをすることが多々ありました。

大学からは日本に戻り、帰国子女としての経験を生かすべく外人付きの秘書を10年、その後、フリーランスの翻訳者として20年、必死で働き続けてきました。
不思議なことに、翻訳の仕事を始めてみると、原文を読むとそれに相当する言葉が英語でも日本語でも、ふっと浮かんでくるようになりました。
翻訳の仕事は自分の天職、私にはこの仕事しかない。
「仕事だけは誰にも負けない、仕事があれば自分の存在を認めてもらえる」と信じて疑わず、自分は一生この仕事を続けて行くのだろうと思っていました。

しかしその一方、実は心の中で英語に対する苦手意識や恐怖がなくなることはありませんでした。
仕事を請け負うたびに、納期までにできるだろうか、上手にできるだろうか、という不安が真っ先にやってくるのです。
仕事が大好きな自分と仕事から逃げ出したい自分。
英語やネイティブに対する苦手意識を何とか押し隠して仕事を続けてきました。
いくら褒められても、まだ駄目、まだ足りない、と自分に鞭打っての30年間でした。

そのアンバランスが、とうとう、うつ病という形で現れ、電車に乗ったり、人ごみに出たりすることが恐怖になりました。
まだうつ病がさほど取り沙汰されていない時代、誰に相談したらよいかもわからず、救いを求めて結婚しました。
しかし結婚してすぐ、メニエール病を発症し、めまいと吐き気、片頭痛でとうとう思うように仕事ができなくなってしまったのです。
寝込んでばかりの私に、独立して飲食の店を始めたばかりの夫は何の救いにもなりませんでした。
結婚は5年で破たんしました。

その頃から、英語を見るのも聞くのも嫌でたまらなくなり、3年ほど前からは、父の病気の看護や母の認知症をいい言いわけに、ほとんど仕事から遠ざかってしまいました。
「天職だと思っていたのに、どうしてできなくなってしまったのだろう?」
父を看取り、母をホームに委ねられるようになった今でも、ずっとそのことを考えていました。

そして今年に入り、久しぶりに受けたLifeコースで、メンバーの方たちのシェアを聞いているうちに、あることを思い出しました。
アメリカ滞在時、地元の小学校に編入学して間もなく、父と先生が私の今後の勉強の進め方について面談をした時のことです。
その席に私も同席させられていましたが、父と先生の話している内容が全く解らず、後になって、父が先生に
「娘がトラブルメーカーですみません」
という意味のことを言ったと聞きました。
父にすれば、日本語で言う「ご迷惑をおかけして…」といった軽い気持ちだったのかもしれませんが、私の中でその時「私は父のトラブルメーカーなんだ」という認識ができてしまったのだと思います。

私は父から信頼されていない、そう思い込んだ私は、ただただ父に認めてもらうためだけに生きてきました。
幼い時の体験から日本人である自分を認められるようになりたいという強い思いもあり、そのためだけに、ずっと必死で働いてきたことに初めて気づきました。
翻訳の仕事は、天職でもなんでもなく、認めてもらう手段に過ぎなかったのです。

ミロスシステムに当てはめたら、すべてひも解くことができました。
自分の中に強烈な自己否定があることに気づかせていただき、またその原点が、幼いころの体験でつくられた自分自身の認識にあったことを、ようやく理解することができました。

現在ミロス・ウィズダム・マスターコースを受講していますが、講義やカウンセリングの中で、自分を知っていくことの素晴らしさ、楽しさ、喜びを体感し、ミロスに出合えたことこそがミラクルだとあらためて感じています。

 

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