（Y･Nさん 50代女性 千葉県在住）
心配性で過保護。家族のために、我慢し“平凡で惨めな母”を嫌い、娘には“才能も能力もない惨めな私”と思われないように隙のない立派な母親になる為に様々な知識を学びました。
しかし自立と依存を行ったり来たりの迷いと苦しみの子育ては、まさに“修行”のようでした。
“理想の母親を目指す必要などなかった！”私は母として“ありのままの私”として存在するだけで良かった！
「親子の真の自立」がスタートしました。
『不安のない子育て～もう修行はいらない！～』
私の母は結婚前は一流商社に勤務し、地域のミスに選ばれたり、地元の名士に求婚されたりと華やかな独身生活を送っていた様です。
ところが、結婚後は家族優先で自分の事は後回し、時給数百円のパート勤務。
私の目にはそんな母が平凡でつまらない家族の為に我慢している様で惨めに映りました。
テレビや雑誌で華やかで才能豊かな女性を見る度に
あんな人が私のお母さんだったらどんなに素敵だろうと思っていました。
母は、様々なお稽古・地域の交流と積極的に参加していましたが、それは私が母に見た「平凡で惨めさ」を、母自身も無意識に嫌っていたからかもしれません。
そして、母を見る目と同じ目で自分自身を見ていました。
「平凡でつまらない、特別な才能も能力もない惨めな私…」
そんな自分を嫌い、娘には絶対にそんな風に思われたくないと、隙のない立派な母親になる為に、寝る間も惜しみ、あらゆる環境・食生活を整えて最高の子育てを目指しました。
娘に少しでも悪影響を及ぼしそうな人とは距離を置き、幼い頃は少しでも泣けば猛ダッシュで抱き上げ、生活環境に関わる様々な知識を学びました。
子どもの成長にベストな幼稚園を調べ上げ、遠方の幼稚園に毎日車で送り迎えをし、小学校に上がっても、食生活の管理、お稽古の送迎、雨が降れば自宅から徒歩２分の小学校に傘を持って馳せ参じていました（笑）
いつもいつも、子どもの言動に神経を尖らせていましたから、子育ては私にとって正に“修行”でした。
そして、幼い頃は、最高の環境を整える事が母親の務めと頑張っていましたが、段々成長していく娘に対して
自立が良くて、依存が悪いという理想を抱えました。
生まれて初めて出会った、私だけをひたむきな迄に求めてくれる愛おしい存在。
でも、この子を立派な大人に成長させる為には、時には突き放す事も大切なんだと自分に言い聞かせ、常に想いと行動がバラバラで、自立と依存を行ったり来たり、ミロスを知らない時の子育ては迷いと苦しみの連続でした。
そして私の母ですが…
母も子育てに一生懸命で手作りの料理・手作りの洋服に拘りました。
私は母の勧めで片道一時間の私立の中学校に、満員電車に揺られ通学していたため、
帰宅時間が遅くなると、何時間でも駅で母は帰りを待っていました。
あれ程心配性の母が、今の様に携帯電話もない中、遠方の学校に通わせるのはどれ程の不安と恐怖を隠していたのか…今なら理解出来ます。
ミロスに出会い、母に見えていた思い込みに気づき、母からの純粋な溢れる愛を受け取る度に
“母と私、私と娘”の関係はどんどん解放されて行きました。
最高の母親を目指す必要など無かった！
“母”として存在するだけで良かった！自分の中のバランスが整い、欠乏感がなくなり、無理に自立させる必要も、依存を悪とする必要もなかった !!
そうシステムではっきりと理解出来た瞬間に「親子の真の自立」がスタートしました。
小学校生活最後の今年の夏休みに、娘は30泊 31日のサバイバルキャンプに参加しました。
何不自由のない環境で、大切に大切に育てた一人娘。
周りの方々からは、とてもびっくりされました。
誰ひとり知り合いのいない中で、21人の仲間と森の中でのテント生活。
火熾しの練習をし、火を熾せなければご飯が食べれない日もあります。
15キロのカヌーの川下りや、山道をバイクで走行したり、数日の装備を背負い60キロの徒歩の旅。
他にも様々な、今まで体験した事のない毎日の連続です。
キャンプ中の様子は、 Facebook で知る事が出来ましたが、夜中に子ども達のテント付近にイノシシが現れたり、ベースキャンプに台風直撃の予報や、骨折する子等々、泣いたり、悩んだりと毎日様々な事件がありましたが、一切の不安を感じる事なく、寛ぎの中で娘の様子を見守る事が出来ました。
キャンプ地から届いた娘の手紙には「私の事は気にしなくていいから、パパとママも二人でお出掛けしたら？」
と、大変な環境で生活しているにも関わらず、私達を気遣う余裕さえも伺わせていました。
娘のキャンプ中、私はミロスのカリキュラムを中心に、母や友人と旅行に行ったり、主人とは映画や食事、家では二人で晩酌を楽しみながらオリンピック観戦で盛り上がり、大人の夏休みを満喫しました。
一カ月のキャンプを終えた娘は、一切疲れた様子も見せず、
「大変な事も辛い事も沢山あったけど、全てが楽しい思い出に変わったよ。又参加してもいいかな」と満面の笑みで話してくれました。
キャンプ中に、全て宿題を終わらせ、衣類等は洗濯し綺麗に畳まれていました。
ミロスを知った今、子育ては何と楽なんでしょう !!！
娘が小学校高学年になっても“幼稚園のママ並みに過保護”と言われた程の私が、絶対安心の中でキャンプに送り出せた事は“奇跡”としか言い様がありません。
そして、
母だから…
母として…
と理想の母親像を演じる必要もなくなった今、娘や主人の前で、度々ドジやヘマをします（笑）
娘はそんな私を見て
「ママの天然なとこ本当に可愛いね～♪」と言っています。
娘は立派な母など望んでいた訳でもなく“ありのままの私”をずっと受け入れてくれていたのです。
心配性で過干渉の母をうっとおしく嫌っていながら、私も母と全く同じ道を歩んでいました。
ミロスに出会わなければ、答えの無い中で、ずっと彷徨い続けながら子育てをしていた事でしょう。
そして、沢山の感動と愛を思い出させてくれる、娘と主人に心からの感謝を込めて！
