身近な関係ほど素直な気持ちを話せないものですが、その中でも夫婦は、互いに相手の言動に自分の感情面を映し見てしまうため、コミュニケーションがうまくとれない関係性です。でも、相手を通して自分とのコミュニケーションを図ることで夫婦の会話の質は変わっていきます。
田口 知子さん 30代 女性【愛知県】
目の前は、自分をみせてくれている
私が働いている職場は、ご夫婦で仲良く来店される方もいますが、大半が女性のお客様です。
そして、女性のお客様の中でも、私が対応する人たちが、そろって同じ事を仰っていることに最近 気づきました。
「夫には内緒で買うから、家には来ないでね。夫とお店の前を通りかかっても、買った事は言わないでね」と。
今までは何気なく聴いていましたが、ある時ふと思ったのです。
『そういえば、こういう人多いよな〜。ご主人に対して罪悪感でもあるのかなあ〜。普通に相談すれば良いのに』
でも、そう思った瞬間、自分のことだとわかったのです。
『あれ?!目の前は鏡でしょ。それって、私のことやん!!!』
また、ある時は、とても芯の強そうに見える女性が、ご主人に対して素直にお礼や、気持ちを伝えられないと悩んでいました。
目の前で悩みを話されているその姿に、
『これこれ! これ、私だ!』
と気づくと同時に、
「言えないと思い込んでるだけで、普通に言ってみたら良いのでは?」
と、その人にしたアドバイスが、私自身へのアドバイスだと直ぐに気づいたのです。
表現出来ないのは否定されるのが嫌だから…
今までの私は、夫に対して上っ面の事はいくらでも話せていました。
職場で誰々さんがこうだった、お友達がこう言っていた等…。
でも、私がどう思ったのか、どう感じたのかを、一番伝えたいと思う夫に全く表現できていませんでした。
なぜなら、夫に自分の本当に大切なことを話して、否定されたら…反対されたら…と考えると怖かったのです。そんなの辛すぎると思っていました。
それは、幼い頃から見ていた両親の喧嘩から、男と女は意見が合わない、言い争うものだという思いからきていました。
私から見ると、父と母は互いに同じ事を言っているのに、どうしてこんなにも言い争うのだろうと不思議でした。終わりのない言い争いに、うんざりしていました。
私は、知らず知らずのうちに、人と争いたくない、波風立たせたくない、夫と言い争うくらいなら、最初から衝突するような話題は避けようとしていたことがわかりました。
心からパートナーシップを求めていたはずが、大切な事は何も伝えられないという関係性をつくっていたのです。
自分を知ることで解放される
目の前の相手から、自分では知ることのできない『私の姿』を見せてもらい、そうやって自分を知り、無意識の思い込みや思考の縛りから解放されていくことで、夫との会話もスムーズになっていきました。
最近では、これは夫に伝えたい、話したいと思う事を、何も知らないはずの夫が話し出したりします。本当に繋がっているということを感じます。
以前から夫は、
「あなたはどうでもいい話はいくらでも話すのに、大事な事は本当に話さないね」と言っていました。
夫も私も、素直に本音を話し合えることを望んでいたのに、止めていたのは私だったんだと、肩の力が抜けました。
ミロスの実践により、夫婦のコミュニケーションの真髄を体験し、パートナーと思い通りを創造していきたいです。
今年は、ミロスの様々なカリキュラムを受講しています。ひとつ一つ理解が深まるごとに、以前の私とは全く違う感覚を味わうことができていることが嬉しいです。
夫婦の間にも安心感が生まれ、どんどん良くなっています。
また、夫婦関係の変化が、職場や色々な場面に反映されていることも感じています。
そして、その目の前を通して、本当に救われているんだと実感でき、心から嬉しく思っています。