いじめられても我慢し心配をかけまいとする息子と、自分の姿がリンク!“私が我慢すればいい”という気持ちが、目の前に“攻撃する相手”を生み出していたことがわかった途端、息子の頬の蹴られた跡が綺麗に元に戻り、いじめっ子も変わってしまった体験です。
山本 静香さん 40代 女性【大阪府】
息子がいじめに
ある日、小学生の息子の顔を見ると頬が赤く、よく見ると足の形をしていました。
あまりの事に驚き、理由を聞くと、「A君に顔を蹴られた」と息子がポツリ。
その子は学校でも有名なイジメっ子のリーダーでした。個々に被害を与えるだけではなく、人を集めてイジメをさせる事もあり、仕返しが怖くて誰も逆らう事が出来ないようでした。
私は息子を抱きしめ頬をさするしかありませんでした。胸が張り裂けそうで、頭が真っ白でただただ謝りました。その瞬間!ふと、ある講師の言葉を思い出しました。
「息子さんはあなたですよ」
子どもの頃の自分と同じ
息子はイジメっ子のA君の理不尽な行為に対して何も言い返せない。仕返しが怖くて黙っている。言いたいことも言わず、我慢している。顔にアザができるほど蹴られたのに、私が気づくまで何事もなかったかの様に我慢する姿。それはまさに、子どもの頃、母を心配させまいと何も言えなかった私の姿そのものでした。
この姿が私……。子どもの頃、母は千人以上の顧客を持つ仕事をし、家には常に人が出入りし、顧客のフォローばかりで、親子の会話もなく、母は私に無関心なんだと感じていました。
それからというもの、私は様々な感情を我慢し、困った事があっても自分で解決するようになっていきました。しかし、そんな母が唯一見てくれていると感じる時は“シッカリした私”でした。そんな母に見てもらいたくて、出来る限り“シッカリした私”でいるよう努力しました。
相手から攻撃される原因
母から嫌われている、私は必要のない子どもだと勝手に思い込み、嫌われまいと自分の気持ちを我慢することで、母から必要として貰える様に頑張りました。こうした母との関り方が、今目の当たりにしてる問題にまで及んでいたのです。
「私さえ我慢すればいい」
この自分自身を抑圧する思考パターンが“目の前に攻撃する相手”を生み出していたことを、ミロスシステムを学び分かりました。聞き分けの良い子になろうとした事で、目の前に問題児を生み出し、相手から攻撃を受けるという形を創り上げていたのです。
私自身も子どもの頃、問題児から辛い体験をしましたが、親には何事も無かったように耐えました。また母は母で、仕事を頑張り、成績も上げ、皆の世話もしてきたのに、他者からの攻撃に遭っていた様でした。当時母は私たちに心配させまいとして、やはり我慢していたのです。
思考パターンは世代で引き継がれる
母も、私も、息子も全く同じパターンでした。世代間で同じ思考パターンを引き継いでいたのです。
一連の現象は、“愛されたい”という気持ちが“愛されない”という現象を生み出していただけだったことも理解出来ました。こんなことは、ミロスが無ければ解るはずがありません。誰も悪く無かった、そしてみんな愛されていた。
そう感じると、私の中から“我慢”も“攻撃”も同時になくなりました。
システムを理解したことにより、繰り返していた思考パターンを終わらすことができました。世代で引き継いだ思考パターンが終わらせることができたのです。身体が震え、涙が止まりませんでした。
そして息子の顔をさすっていた手を離して見ると…なんと!頬のアザが跡形もなく、綺麗に消えているではありませんか!息子に聞くと痛みもないとの事。一瞬の出来事に、私はもちろんのこと、その場にいた友人たち親子も驚いていました。
いじめっ子が変わった
その後息子の学校では、突然学級会でクラスメートがA君に対し、暴力や強要をやめて欲しいと立ち上がり、息子を含めクラス全員が発言したとの事。子ども達が素直にあるがままを表現できるようになったのです。また、A君も完全に変容してしまったのです!
ある時、彼が私に向かって帽子を脱ぎ、しっかりと目をみて爽やかな笑顔で挨拶をしてくれたのです!学校でも皆で楽しく遊んでいるとの事でした。もうあの問題児だったA君の姿はどこにもありません。システムを知らなければ、今頃私は怒り心頭でA君を悪者にして責め続け、責めれば責めるほど反転し、事態はますます酷くなってたことでしょう。
この体験を通して、内側の葛藤を終わらせることで、目の前の世界が変わるということを体験させていただきました。
ありがとうございます。