もうダメかもしれない…夫と向き合えないほど、修復不可能な夫婦関係。しかし、そんな極限の関係性の裏に『隠されていた感情』がありました。それを知った瞬間、夫婦の関係は見事に再生したのです!
Kさん 40代 女性【京都府】
修復不可能な夫婦関係
完全に終わっていた私たち夫婦は、ありえない形で再生しました!
私たち夫婦は何年もの間、会話は業務連絡のように済まし、自宅は住居の関係もあり二階と三階で別々。唯一会うのは夕食の時だけ。気に入らないことがあれば数ヶ月でも無視し合う生活でした。ここに至るまでに、子どもの頃に描いた“理想の家庭”を作るため、家族で十数年間、心理学を学ぶ等と色々とやってきたのですが…。
夫との距離感
私が育った環境は、父の大きな怒鳴り声と何も話さない母。会話にもならない喧嘩でした。子ども心に「もっとこうすれば分かり合えるのに…」と思っていました。助け合えない両親を見て、私なら絶対上手くやってみせれる!という思いで結婚しました。色々と学びましたが、両親とまったく同じ夫婦関係になりました。20年以上何をやってもダメ。所詮、人間なんて簡単に変わらない。遂には夫は変わることを完全に諦めてしまいました。
同じ頃、長男の学校問題をきっかけに夫と向き合いますが、話せば話すほど埋めようのない距離感を強く感じただけでした。時を同じくして夫は単身赴任。長男はどんどん荒れて、家庭内暴力で警察のお世話になるほどに状況は悪化しました。たまに帰宅した夫はその状況を見ても間に入ることもせず、家族はどんどん壊れていきました。
そんな時に以前から家族問題で共に苦しんでいた友人からミロスシステムを知りました。
半ば諦めていた私にとっては、どんな凄い話をされても聞きたいものではありませんでした。しかしミロスシステム学んでいくと、自分が「なぜこんな人生を送ってきたのか?」を知っていくストーリーが始まっていったのです。
夫の浮気が発覚
「家族を再生させたい。パートナーシップしたい!」という気持ち出てきてハッキリした頃、思いもよらず夫の浮気の証拠を知ることになりました。それも夫が浮気していたのは、私が癌治療で辛かった時。「私は夫に騙された!? 子どもや義父母の世話をさせるために生かされた? 彼はよその女の人にはこんなに時間もお金も使えるんだ!」と、まだやり直せるのではないかと思っていた私にとっては酷すぎて、怒りと情けなさがこみ上げて、ちょっとしたことでも泣く私が、ここまでくると泣くことさえも出来なくなっていました。
私の頭の中は、今すぐにでも、どんな決着をつけたら良いのか?とフル回転していきます。
「もう無理なんだと諦めて離婚しようか?裏切った主人に対して黙っていい人のフリをして、もうこれ以上の損はしたくない。彼の弱点の両親を巻き込み世間でよく聞く修羅場という復讐をしても悪くないよね」とか…。一方で「そんなことをすれば、子どもに傷を残すことになる。一度癌で死にかけた命なら子どものためにこのまま黙って死んであげるのが私が唯一してあげられることかもしれない」と思ってみたり…。
原因は私?
結論の出ない迷路の中で、講師にこの状況を聞いていただく機会に恵まれました。その中で、私が必死に考えた答えの中には、喜べるものが何一つとしてないことがハッキリ分かりました。
そして、何よりの衝撃が…夫婦と家族が壊れてしまった原因は、諦めてしまった夫のせいだと責めていました。でも、そんな夫を観て感じているのは「私? えっー!」だとすると、ミロスシステムで見てみると、完全に諦めていたのは「本当は私だった!?」。まさかのまさかでした。
誰よりも良くなりたいと思っていたし、変わりたい変われると信じていました。バラバラでも辛うじて家族を繋ぎとめられているのは、私のおかげだと思っていました。でも、まさかの私が原因? そして、私は夫との距離をずっと感じていました。
夫婦の距離は“内側の男性性・女性性”の距離
講師から「今日まで、なぜ諦め切れずに夫婦を続けてこられたのか。『距離がある』となぜ感じられると思う?」との質問に、無理と思いながらも、どこかでまだ夫を愛し続けていた自分がいたこと、夫との距離を縮めたかったこと、この人とパートナーシップが出来ないのであれば、もう生きていても仕方ないとまで思っていたことがハッキリとわかったのです!
夫婦の距離は私の内側の男性性と女性性の距離。本当は離れていなかったと気づけた時、ただそれだけで十分という安堵感に包まれました。すると、私の中ではもうこの件で夫を問いただすことも、何か結論を出すことも何の意味も持たなくなっていました。
お互いに傷ついていた
ところが、一本の銀行の電話をきっかけに夫と浮気について話すことになったのです。世間一般には修羅場になってもおかしくない状況だと思うのですが、不思議なくらいに穏やかな空間でお互いが感じていたことを話すことが出来ました。
夫は、ほんの小さな出来事から『私に受け入れてもらえず、自分は必要とされていない!もういいわ』と諦め、傷つききってしまっていたことを知りました。同じ頃、夫の無関心さに傷ついていた私がいたのです。お互い同じことを感じていた。そして、全てが誤解であったことを理解しあえたことで、私たちはお互いをリセットして、新たに再スタートを切ることが出来たのです。
何十年、願っても叶わなかったことが、数十分の講師との会話で現実になりました。思いもよらない体験が起こり、夫婦が再生するプロセスが完璧なストーリーになっていたと思います。